都道府県・市区町村の約8割がSDGsの実践へ前向き
GLOCAL MISSION Times 編集部
2019/11/07 (木) - 07:00

学校法人先端教育機構(東京都港区、理事長:東英弥)の附属研究機関 SDGs(エスディージーズ)総研は、持続可能な開発目標であるSDGsの地域での取り組み状況の把握を目的として、全国都道府県・市区町村の首長を対象にアンケートを実施し、485の自治体から回答を得た。

SDGsは2030年までのグローバル目標であると同時に、地域や組織の持続性を確立するためにも重要なものであり、多くの地方自治体・企業・教育機関・非営利組織が取り組んでいる。これをふまえ、SDGs総研では地域における中心的なセクターとなる地方自治体でのSDGsの認知・取り組み状況の実態把握と、今後、取り組みを強化していくために何が必要な要件の理解を目的に調査を実施した。

調査サマリー

・1,788の全国自治体のうち485が回答
ž・回答自治体のうち78%がSDGsに「取り組んでいる」、または、「実施検討中」であると回答
ž・地域活性化・未来ビジョンの策定・住民のQOL(生活の質)向上・企業誘致に期待する声が多い

調査結果と考察

SDGsに「すでに取り組んでいる(実施中)」、もしくは、「取り組む準備中(検討中)」と回答した自治体は78%にのぼった。認知ではなく、実際活動が8割近いという状況は、やはり地方自治体においてSDGsが重視されていることの現れだと考えられる。

具体的には「地域活性化」「未来ビジョン策定」「企業誘致」に期待している一方で、今後の取り組み強化にあたっては、住民や職員など全体への認知・関心を課題にあげる回答が多くあった。自治体の首長や幹部層といったところから、広く一般に啓発をすることが今後の課題の1つになると考えられる。

SDGsへの取り組み状況

SDGsの取り組み状況については、全体の8割弱(78%)が前向きな回答となった。SDGs未来都市に選定された自治体を含めて、「実施中」が34%、「実施を検討中」が44%という結果となった。一方で、「SDGsを知らない」が6%、「取り組む予定(余裕)がない」が16%と、自治体によってはS DGsと関連させた地域づくりまで取り組めていない状況も明らかになった。

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SDGsへの取り組みに積極的な自治体の実施内容、検討内容

具体的な実施内容・検討内容として「総合戦略への紐付け」、「職員研修」、「地域課題解決事業」が上位となった。「地域課題解決」と連動する「地域課題発掘」は下位だが、地域の課題はすでに明確で、いかにして解決していくか、というテーマにSDGsが結びついていることが伺える。なお、補助金・助成金の獲得は、認識されていないことも考えられるが、下位に留まった。

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SDGsに消極的な自治体の取り組まない理由

SDGsに対する消極的な意見としては、「SDGs」を新たな取組事業としてではなく、すでに実施済みだとする回答が最も多くなった。一方で、SDGs自体は重要であるという認識がありながらも、取り組み方や取り組むリソースなどの課題から後手になっているケースもそれに追随しており、「取り組まない」というよりも「取り組み済み」もしくは「取り組むことができない」という回答が大多数となった。

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SDGsへの期待

SDGsへの期待は「企業誘致」が1番多い結果となった。人口減少時代を迎える日本の自治体においては、税収の確保という視点から、SDGsを契機として企業とのつながりをつくることに大きな期待を寄せていることが伺える。また、人口流入という視点では住民のQOL(生活の質)向上、定住人口の増加も上位に入っており、SDGsを用いた横断的な施策が期待される。

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SDGsに取り組む課題と希望する支援策

SDGsに取り組む上での課題は、「住民・職員・社会の認知が低い」がトップ3を占め、首長・担当者以外の認知が低いことが明確となった。また、実務上の課題として「目標設定」「指標(KPI)の設定が難しい」「推進する人材が不足している」の項目が続いた。SDGs推進の後押しとなる支援策としては「国による補助金・助成金制度」と考える自治体が多く、またセミナーや研修などを効果的に活用し、一般層の認知・関心を高め、実働に繋げていくことが今後の重要テーマであることが伺える。

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<アンケート調査概要> ※2019年11月1日現在
「自治体SDGs 首長アンケート ~持続可能な地域づくりへ~」
本調査は全国都道府県・市区町村 首長に対し、SDGsに関するアンケートを本総研が実施したものです。 調査対象: 全国都道府県・市区町村 首長
(送付数:1,788件、回答:485件 内訳:都道府県20件、市区町村465件)
調査内容: SDGsへの取り組み状況・期待すること・課題・今後の計画
回答方法: 郵送およびWEBを利用したアンケート調査
回答期間: 2019年9月28日~10月21日


SDGs総研について

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SDGs総研は、知の実践研究・教育の学校法人先端教育機構に附属する研究機関です。 本総研は、新たな事業開発を実践研究する事業構想大学院大学と、コミュニケーション戦略を実践研究する社会情報大学院大学との連携により、企業におけるSDGsの実践のための研究・評価・教育を行っています。日本企業においてSDGsは、社会的責任(CSR)の一部としての取り組みやコミュニケーションツールとしての活用にとどまるケースが多いなか、1年間で新事業を開発するSDGs新事業プロジェクト研究会も実施ししています。SDGsに関する理解を深めつつ、洞察やアイデア・高い視座・ビジネスモデルなど、新たな事業を開発するための知見をため、自社の経営資源を見直しながら、1年でSDGsの達成に貢献する新事業を開発します。すでに、60名以上のプロジェクト研究員がおり、多様な業界で新事業や官民連携が実現しています。

■SDGs総研 HP:
https://www.sdg-s.jp/project/

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