栃木県佐野市では、市への移住と、「佐野らーめん」店の創業や事業承継を併せて支援する「佐野らーめん移住プロジェクト(仮称)」を2020年7月より正式にスタートする。これに先立ち、応募者に提供するプログラムとスケジュールの概要が決定した。
佐野らーめん移住プロジェクト(仮称)実施概要
【実施スケジュール】
<2020年>
7月 プロジェクト運営法人の発足~移住希望者の募集開始
10月 第一期生「基礎研修」開始
12月 第一期生「本格修行」開始
<2021年>
1月 第二期生「基礎研修」開始
3月 第二期生「本格修行」開始
【実施プログラム】
1.基礎研修(1週間~2か月)
<基礎編>
現役の佐野らーめん店主から佐野らーめんに関する知識や佐野らーめん作りの基礎技術を学ぶ。
<移住サポート編>
プロジェクトメンバーによる移住支援策の活用方法のレクチャー、家族構成や働く予定先の店を考慮した住宅の斡旋が受けられる。また、お子様が小さい方のための子育て支援なども準備。
プロジェクト運営体制
【名称】佐野らーめん移住プロジェクト(仮称)
※プロジェクト発足に伴う組織の正式名称は現在検討中のため仮称とします。
【設立目的】
佐野市が将来にわたり地元経済を支える多くの優秀な人材輩出と、誰もがいきいきと働き暮らせるまちづくり推進のため、移住促進の一施策として、佐野らーめん店の創業・事業承継を支援する。
【活動計画】
1)移住を前提とした「創業/事業承継支援」を推進する環境づくり(関連事業者との連携、支援体制の整備)
2)佐野市で「働く&暮らす」基盤となる、地域独自の「ラーメン店創業/承継」に関わる支援プログラムの始動
3)移住や開業を検討する人に向けた、総合的な相談窓口のワンストップ化(関連サービスとのマッチングや仲介など)
4)中長期的に、地元定着、U・I・Jターン促進と佐野らーめん業界の経済規模の拡大につながる、継続的な情報発信と国内外に向けた広報PR
【運営図】2020年4月から、下記の運営体制にて活動を始動します。
◆参考データ
①佐野市内のラーメン店舗数 :約150軒
*「ラーメン店“密度”」では全国で第1位
密度:人口10万人あたりに占める店舗出店の割合(佐野市調べ)
②ラーメン店の高齢化 :佐野らーめん会発足から約30年経過し、店主は高齢化している。(定性情報のみ)
③開業・廃業数 :年間5店舗前後で推移
*数として多くはないが、要因は後継者不足による廃業が多い。
③本プロジェクトの経済効果(試算):複合的な取り組みによる来街客数を想定し、約378億円の経済効果を見込む。
*佐野らーめんのみの想定経済効果は約7億(現状から約3年で110%の成長を見込む)
観光入込客数 増加数 1,260,000人 × ラーメン消費額 1,300円 × ラーメン消費者の割合 45% = 7億3千1百万円
④本プロジェクトへの問い合わせ件数 :昨年の9月から約半年で65件・・・2月末時点