武雄市は子育て世代にやさしいまちづくりに力を入れ、市独自のユニークな施策を展開しています。今回は子育て支援にフォーカスし、武雄市ならではの魅力について、武雄市役所の小池さんと松尾さんにお話を伺いました。
武雄市の子育て支援について教えてください。
武雄市は安心して子育てができるまちを目指しています。まず、高校生まで続く医療費の助成があり、365日年中無休の小児医療体制が整っています。また、お子さんが急に発熱し親御さんが仕事を休めないといった場合に利用できる病児・病後児保育施設があります。
乳児を持つご家庭へのサポートも充実しており、生後1、2ヵ月頃、保健師が自宅を訪問する赤ちゃん訪問のほか、生後5か月頃には、母子保健推進員が自宅に伺ってお話を聞いたり、子育てのサポートをするなど、さまざまな取り組みをしています。
幼稚園や保育園が充実しています。読み聞かせや体操に力を入れているなど、それぞれの園に特色があって面白いですよ。送迎バスがある園もあるので喜ばれています。
絵本を通して親子で触れ合う時間を作ってほしいという想いを込めて、ブックスタート事業があります。4ヶ月検診のときにお渡しする絵本の引き換え券を武雄市こども図書館にお持ちいただくと、絵本をプレゼントします。こども図書館の利用のきっかけづくりにもなっているんです。
武雄市こども図書館とは、どのような施設でしょうか。
図書館の造りも工夫していて、ワクワクするような子どもサイズの「ひみつのへや」など、子どもたちが入りたくなるような部屋やゆっくり腰をかけられる階段状になった「えほんの山」があります。県外からも多くの方がいらっしゃいます。
図書館のワークショップについて具体的に教えてください。
年齢に合わせてさまざまなイベントがあり、たくさんのことに興味を持っていただくきっかけ作りに力を入れています。2階が九州パンケーキカフェになっていて、パンケーキ作りのワークショップを開催することもあります。小さなお子さんやアレルギー等に配慮して、ご自宅から食事の持ち込みもOKです。
子育て中の方に人気スポットを教えてください。
武雄市の小中学校ではユニークな取り組みがありますね。
2015年から、民営学習塾の「花まる学習会」のノウハウを取り入れた授業を展開する、官民一体型学校を創設し全小学校に導入しています。子どもたちが自ら生きる力を養うことを軸に、個を確立し多様性を認め、お互いに学び合う教育への転換を図るものです。また、地域の方が支援員として学校を訪れ、丸つけをするなど、地域と子どもたちの交流の場ともなっています。
また、武雄市ではGIGAスクール構想以前から全国に先駆けて、全小中学校の子どもたちに1人1台のタブレットを貸与し、ICT教育にも取り組んできました。長年のICT教育の経験や、全家庭へのネットワーク整備によって自宅でも端末を使った学習ができるのは武雄市の強みです。