
株式会社GIG(所在地:東京都中央区、代表取締役:岩上貴洋)は、フリーランス採用のリアルな実態を明らかにするため、2025年10月に人事・採用担当者106名を対象とした「フリーランス・業務委託採用」に関する調査を実施しました。
本調査により、企業の半数以上(56.6%)がトランジション採用を検討・打診している現状や、正社員登用を打診するまでの期間(半年〜2年未満が約6割)が明らかになりました。
また、正社員登用されるフリーランスの特長についても深掘りし、スキルだけでなく「周囲との信頼関係」が重要だということがわかりました。
調査概要
調査名:人事・採用担当者を対象としたフリーランス・業務委託の採用調査(Workship / GIG)
調査期間:2025年10月
調査対象:人事・採用担当者
調査方法:オンラインアンケート調査
有効回答数:106名(設問によって異なる)
調査結果
1.フリーランスを「正社員として採用(トランジション採用)」検討・打診した企業は44.3%に上る

企業がフリーランスとして業務を依頼していた人材に対し、正社員としての採用(トランジション採用)を「検討・打診したことがある」と回答した企業は44.3%に上りました。
さらに「検討中(12.3%)」を含めると、全体の56.6%と、半数以上の企業がフリーランスを正社員登用の視野に入れていることが明らかになりました。
これは、フリーランスとしてプロジェクトに参画し、その中でスキルや人柄、企業との相性が確認できた場合、企業にとって即戦力かつミスマッチの少ない正社員候補となり得ることを示しています。
2.正社員登用打診までの期間は?58.4%が業務開始から半年〜2年未満で検討

正社員化を打診した企業に対し、フリーランスが業務にどのくらいの期間関わっていたかを尋ねたところ、最も多かったのは「1年〜2年未満(31.7%)」でした。これに「6ヶ月〜1年未満(26.7%)」を合わせると、58.4%が半年から2年未満という比較的短〜中期的な期間で打診に至っていることがわかります。
この結果は、企業側が半年程度の期間でそのフリーランスの実務能力、相性、貢献度を十分に評価し、正社員としての採用に踏み切っていることを示しています。
3.正社員登用されるフリーランスの特長は「スキル」と「周囲との信頼関係の構築」「チームへの理解度」

正社員化の検討対象となるフリーランス人材に見られる特長は、「専門性やスキルが非常に高い(55.0%)」という実務能力に関する項目が最多となりました。
これに続き、「周囲と積極的にコミュニケーションを取っている(48.3%)」、「企業文化やチームへの理解度が高い(45.0%)」といった、組織への適合性と関係構築力を示す項目が上位を占めています。
この結果は、単にスキルが高いだけでなく、組織の一員として円滑に業務を遂行する姿勢が正社員登用の鍵となることを示しています。
まとめ
今回の調査により、企業におけるフリーランスの正社員採用(トランジション採用)が、既に半数以上の企業で検討・打診される(56.6%)身近な採用手法となっている実態が明らかになりました。
背景には、フリーランスとしてプロジェクトに参画してもらうことで、企業が半年〜2年未満という比較的短期〜中期的な期間で、その人材の企業文化への適合性や周囲との信頼関係構築力を確認できる点があると考えられます。
これらの結果は、企業にとってトランジション採用が、ミスマッチのリスクを抑えつつ、スキルと組織適性を兼ね備えた人材を正社員として迎え入れるための戦略となっていることを示唆しています。
調査結果についての詳細は
https://enterprise.goworkship.com/material/54