人生のこれからのキャリアどう考える?おすすめは自分史を作ること
渡部 幸
2017/06/17 (土) - 08:00

みなさんは、これからの人生、自分のキャリアをどう進めていきたいと思っていますか?退職や転職の決断のそのときではなく、もう少し前にキャリアについて考えておくことは実際の決断に非常に役立ちます。今回は今後の自分の人生の方向性を考える際におすすめの自分史の作り方を紹介しましょう。

1.自分史とは

自分史とは、文字通り「自分自身の今までの人生の様々な出来事を年代順に振り返るもの」ですが、今回の特徴は、過去だけではなく、未来も作ってみることです。また、今回はPCではなく、手書きで作ってみましょう。PCで作ろうとすると、どうしてもきれいな完成形にしないといけないような、レイアウトに気を使うようなものになりがちです。「手で書く」ということは、身体を使って作業をすることによって、記憶を呼び覚ます効果も期待できますので、手書きで描いてみましょう。

2.自分史の作り方―子ども時代

まず始めに、スケッチブックなど大きめの紙を用意します。左側が過去、右に行くにつれて年代が進むように使い、0歳から小学校まで、小学校時代、中学校時代、高校時代、大学時代、と左側から順番に右に項目をタテに区切ります。そして、上から順に、

・好きだったこと

・頑張ったこと

・モチベーションがすごく下がったこと

・モチベーションがすごく上がったこと

という項目で区切りを入れます。各学校時代に4つの記入項目が広くあるというイメージです。

区切りができたら、重要なポイントは、できるだけ詳しく具体的に思い出して書いてみるということです。まずは箇条書きで出してもOKですが、「小学校のとき何が好きだっただろう?」と思い出し、「近所のまさこちゃんとなわとびの遊びを外でするのが好きだった」などと書いていく、というわけです。もちろん、思い出せる高校時代や大学時代から書きたい、というのも構いませんが、最近のことだけにはしないでください。みなさんが小さい頃からどんなことに興味を持っていたのか、どのように努力して何かに取り組んだ経験があったのか、どんなことでモチベーションが下がったり上がったりし、それはなぜだったのか、をたくさん出してみることが重要です。

3.自分史の作り方―社会人になってから

次に社会人になって仕事を始めてからの続きを作っていきましょう。もう一枚新しい紙に書いてよいので、今度は年齢でタテに区切りを入れていきましょう。みなさん自身の現在の年齢にもよりますが、25才、30才、35才、などと5才区切りぐらいがよいでしょう。上から下には、

・担当した仕事や仕事で頑張ったこと

・好きなこと

・モチベーションが下がったこと

・モチベーションが上がったこと

の区切りをつけ、学生時代と同じように、できるだけ文章で、起こった出来事やどのように取り組んでいたのか、どう思っていたのか、なぜどんなことでモチベーションが上がったり下がったりしたのか、について詳しく書き出します。

4.未来を描いていこう

そして、次に、これからの未来を書いていきます。また新しい紙を使い、タテの区切りは、引き続き年齢でよいでしょう。1年後、3年後、5年後、10年後、20年後、30年後…という区切りが見えるように線を引くとよいですね。20年後30年後はちょっと思いつかない、という人は、ひとまず10年後までは思い描いてみてください。上から下には、

・仕事

・お金

・趣味

・家族

・友人関係

・結婚や恋愛

・健康

というように区切りを作ります。仕事だけではなく、人生のそれぞれの項目で自分がどんなことがしたいか、どうなっていたいか、どんなことが好きなのかを記入していきましょう。やりたいことについての絵を描いたり、写真を貼ったりするのも計画がよりイメージしやすくなります。

5.過去から未来を書いて分かること

さて、「自分史」を作ってみて、どんなことに気づきましたか?まず、過去を整理して気づくのは、自分の興味や好きなこと、いつもどんなことでモチベーションがアップするのか、ダウンするのか、といった傾向についてでしょう。「自分は人と協力して目標に向かうということをすると、やりがいを見出すんだな」「自分は何か物事を計画してしっかり実行できたときに達成感を感じるのだな」などといった特徴が分かることが多いはずです。それは、転職など次のキャリアをどう決断するか、の方向性を決めるのにも非常に役立つのではないでしょうか。

また、未来を描くことでも、たくさんの気づきがあるはずです。自分のやりたいことが明確になり、そこに向けてまだ足りないスキルや能力をどう足していけばいいか、考えるきっかけになった人もいるでしょうし、人生の中で、自分は何に重点を置いて歩んでいきたいのかが分かった人もいるでしょう。

じっくり時間をかけて書き出すので、ちょっと大変な作業ではありますが、得られるものは非常に大きいものです。ぜひ休日にでも一度取り組んでみてはいかがでしょうか。

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