2026年2月13日、産学官の交流拠点SANKAKU(新潟市中央区)にて、「令和7年度 新潟市副業カンケイ人口プロジェクト」の最終報告会が開催されました。会場には高校生から事業主、金融機関など50名を超える参加者が詰め掛け、熱気に包まれました。
本プロジェクトは、新潟市外の都市部などで働くプロフェッショナルな外部人材が、副業やプロボノとして新潟市内の企業・団体が抱える課題解決に取り組むことで、新たな関係人口を創出する取り組みです。多彩な経験を持つ23名の副業人材が全国から参画し、約3ヶ月にわたり、オーナー企業と二人三脚で課題に向き合ってきました。
前編では、オープニングセミナーの様子と、3つのプロジェクトチームによる白熱した最終報告を詳しくお届けします。
・本プロジェクトの詳細はこちら
https://niigatashi-kankeijinkou.jp/
「やりがい」を求めて地方と関わるプロフェッショナル人材
オープニングセミナーでは、株式会社みらいワークスの鈴木建吾氏が登壇。「首都圏では、収入のためではなくやりがいや自己実現のために地方での副業を希望する人が増えている」と語り、副業人材にまつわる最前線の動向を紹介。高度な専門スキルを持つ人材とマッチングすることが、地域企業の経営課題解決の大きなヒントになることが示されました。
3つの課題解決プロジェクトが成果を発表
続いて、3つのプロジェクトチームが登壇。顧客アンケートの実施や毎週のオンラインミーティングを重ねて練り上げた、具体的な施策や今後の展望が報告されました。
・「ル レクチエ」認知度向上プロジェクト(株式会社ヤマヨ)

新潟特産の西洋梨「ル レクチエ」の県外認知度が低いという課題解決に向けて、本プロジェクトではリアルとデジタルの両輪で「ル レクチエグミ」の販促施策を展開し、認知度向上を目指しました。リアル施策としては、バイヤー向けの企画書(FCPシート)を抜本的に見直し、生産者の思いや商品開発の背景を詳細に言語化。実際に名古屋や東京の展示会でバイヤーと商談し、「丸ごと味わう贅沢」「農家の愛があふれる」といった新たなキャッチコピーや、利用シーンが伝わるビジュアルを制作しました。デジタル施策としては、オウンドメディア開発としてInstagramの立ち上げや、メンバー自身が撮影・編集したYouTubeのPR動画制作を実施。農家自身が今後も自走できるマーケティングツールの土台を完全に整備したことが報告されました。
・豊栄地区 空き店舗活用・商店街再興プロジェクト(株式会社まちづくり豊栄)

豊栄地区には約5,000人の学生を抱える新潟医療福祉大学があるものの、学生の生活圏は新潟駅周辺に偏り、地元商店街との接点が少ないことが長年の課題でした。チームが学生へのアンケートやヒアリングを行った結果、イベントの存在自体を知らない「情報が届いていない」という機会損失の現状や、「地域と繋がりたいが、きっかけがわからない」というリアルな声が浮き彫りになりました。そこでチームは、大学・学生・地域の「三方良し」を目指し、一過性のイベントではなく、日常の接点が続く「仕組み」を作るステップを提案しました。月に1回、大学のサテライト施設などを利用した放課後の「ちょい寄りDAY」の企画や、ゆくゆくは1年後をめどに豊栄駅前の空き店舗を、学生と地域の情報発信・交流拠点として活用していく、息の長いロードマップが発表されました。
・「ピアBandai」ブランド力強化プロジェクト(万代にぎわい創造株式会社)

年間100万人が来場するピアBandai。観光客の増加により、当初の「市民市場」というコンセプトが薄れつつある現状に危機感を抱いていました。そこでチームは、LINE登録者約12,000人を対象にアンケートを実施。反応を分析した結果、「高品質な生活必需品を買う場」として日常使いしている30代ファミリー層にポテンシャルがあることが判明しました。 この結果をもとに、「みんなで、新潟の食を推しまくる!」というコアコンセプトを設定。一方的な情報発信ではなく、生活者や社会との対話・共創を重視したアクションプランを構築しました。また、店舗スタッフが「私の推しは●●です」と手書きしたネームプレートを付けて接客し、お客様との自然な会話を生み出すリアルな店頭施策が提案され、3月からの即実践に向けた動きが報告されました。
________________________________________
前編では、各チームによる課題解決に向けた具体的なアクションプランをご紹介しました!
続く後編では、プロジェクトの集大成として行われたクロストークセッションの様子をお届けします。立場や背景の異なる外部人材と地域企業が、いかにして「同じ目線で課題に挑むチーム」へと結束していったのか。当事者たちのリアルな声と熱量に迫ります。
ぜひ後編もご覧ください。
・後編の記事はこちら
https://www.glocaltimes.jp/10345