SDGsの認知率は67% 2年間で約4倍に 実現には疑念の声も 個人でもできる活動の選択肢の広がりが課題か
GLOCAL MISSION Times 編集部
2021/05/28 (金) - 19:00

株式会社クロス・マーケティングは、2021年5月、全国20~69歳の男女2,500名を対象に「SDGsに関する調査」を行い、認知、意識・消費行動について分析。 2015年9月の国連サミットでSDGs(エス・ディー・ジーズ:持続可能な開発目標)が採択されてから今年で6年目を迎え、 コロナ禍の今、SDGsはどの程度浸透しているのだろうか。

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SDGs認知状況

SDGsの認知率は67%、そのうち“名称も内容も知っている”と答えた人は34%である。 2019年調査時の認知率は14%であり、2年間で約4倍に上昇した。 SDGsの17の目標のうち、“名称も内容も知っている”ものは、「貧困をなくそう」「飢餓をゼロに」「ジェンダー平等を実現しよう」「すべての人に健康と福祉を」の4目標でいずれも30%台。 SDGsに関連する活動や用語の中で、ポジティブに感じられているのは、 「食品ロス」「再生可能エネルギー」、「地産地消」、「ワークライフバランス」が50%程度で上位であった。<図1>

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具体的なSDGs行動

“普段自分が行っている行動のうち、SDGsの活動と思うもの”は「マイボトル・エコバッグを持ち歩く」23%、「食べ残しをしない、余り食材を活用する」20%、「電気をこまめに消す、使用時間を減らす」19%、「水道の蛇口をこまめに止める」18%、「レジ袋やプラスチック製品を使わない」16%、「海や川に行ったらごみは持ち帰る」16%、「油を流しに流さないで拭き取る」14%など。ほとんどが日常生活において少しの意識を持てば行える、取り組みやすいと思われる行動である。一方、活動したいと思っているもののできていないのは、「寄付をする」13%、「太陽光発電などを導入または出資する」11%、「被爆地や被災地を訪問する」11%、「オーガニック食材を育てる・買う・食べる」11%、「困っている方、ハンデのある方を見かけたら声をかける」10%と、ややハードルの高いものがあがった。<図2>

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消費行動への影響

商品やサービスに、SDGs関連商品とわかる表記が”ある”場合と”ない”場合、どちらを購入するか聞いたところ、「品質・機能も価格も同じなら」「品質・機能も価格も高いなら」SDGs関連商品を購入するとした割合がやや高い。”SDGs関連商品の表記”は、選定時の決定力としては、現時点ではまだ弱い。<図3>

目標達成

「SDGS」活動が進むことに対しての考えを聴取したところ、「目標を達成はできないと思うが状況は少し改善されると思う」39%、「状況はかなり改善されると思う」15%と前向きな意見のある一方で、「過去の同様な取り組みのように、一過性のもので終わる」42%という結果に。認知率は上がっているものの、SDGs活動は他人事(国、自治体、企業がするもの)ととらえられている向きもあり、いかに活動の選択肢を広げ、参加しやすいものにしていくかが、今後は必要と推察される。<図4>

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◆レポートのダウンロードはこちらから

https://www.cross-m.co.jp/report/other/20210528SDGs/

■調査概要
調査手法 : インターネットリサーチ
調査地域 : 全国47都道府県
調査対象 : 20~69歳の男女 人口構成比に応じて割付
調査期間 : 2021年5月17日(月)~18日(火)
有効回答数 : 本調査2,500サンプル

※調査結果は、端数処理のため構成比が100%にならない場合があります

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