最近話題のワーケーションやブレジャーが、企業にもたらすメリットとは?
GLOCAL MISSION Times 編集部
2021/10/19 (火) - 16:00

働き方の新しい形と言われる「ワーケーション」や「ブレジャー」という単語を、報道などでよく目にするようになりました。このような働き方の多様化は、本人にとってはもちろんメリットのあることですが、企業にとってはどのようなメリットがあるのでしょうか?今回はワーケーションやブレジャーの概要から、その普及が企業にどのようなメリットをもたらすかを解説していきます。

ワーケーションとは?そして働く側のメリットとは?

ワーケーションは、Work(仕事)とVacation(休暇)を組み合わせて造られた言葉です。ワーケーションとは、リゾート地や温泉地など、職場や自宅以外の場所でテレワークを活用し、余暇を楽しみながら働くスタイルをいいます。

ワーケーションの発祥はアメリカで、有給休暇の取得率を向上させるため2000年頃に導入されました。日本人よりも休暇の使い方が上手いと言われている欧米ですが、アメリカの場合には日本と同じように休暇を取りづらい風潮があったようです。日本では2007年に日本航空がワーケーションの導入を発表し、それ以降広く知られるようになりました。

それでは、ワーケーションの制度を利用して働くことによって本人にはどのようなメリットがあるのでしょうか?主に以下のようなことがワーケーションのメリットだといわれています。

有給休暇や長期休暇が取得しやすくなる
観光地に移動し、5日のうち1日は会議に出席して働くなど、仕事の都合を気にすることなく長期休暇を取得できる

家族との時間を確保しやすくなる
通勤時間など無駄な時間を省けるので、ワークライフバランスが向上する

オン/オフの切り替えがしやすくなる
環境的にリフレッシュしやすく、仕事と休暇の切り替えがしやすくなる

作業効率やモチベーションが向上する
仕事と休暇の切り替えがしやすくなると、モチベーションが上がり仕事の効率も上がる

ブレジャーとは?ワーケーションとの違いは?

もう一つの新しい働き方として話題になっているのが、ブレジャーです。ブレジャー(もしくはブリージャー)はワーケーションと同じような造語で、ビジネス(business)とレジャー(leisure)を組み合わせたものです。ブレジャーとはビジネスでの出張の際、出張日程に休暇を組み合わせて出張先での余暇を楽しむことを言います。もちろんこのような休暇取得は会社が公式に承認し、休暇取得の一制度として運用されているのが前提となります。

2014年にアメリカのある会社が、欧米とアフリカ、アジア太平洋地域の宿泊客にアンケート調査をしたところ、回答者の半数近くがビジネスでの出張に個人的な旅行を組み合わせていることがわかりました。日本ではまだ馴染みのないブレジャーですが、この調査結果からは世界各国では既にブレジャーが定着しつつあることがわかります。

ブレジャーの働く側のメリットは、休暇取得機会が増えることや、ストレスの軽減、リフレッシュなどの効果が挙げられます。ブレジャーとワーケーションは新しい働き方として一緒に紹介されることも多く、休暇取得の機会が増えることは同じなのですが、一番の違いはテレワークなどが導入できない職種でも、ブレジャーなら社員の休暇取得の機会を増やせることです。

ワーケーションやブレジャーは企業にとってどのようなメリットがある?

ワーケーションやブレジャーといった新しい働き方は、働く側にとってはとてもメリットのあるものですが、企業にとってはどのようなメリットがあるのでしょうか?ワーケーションやブレジャーの一番の効果は、休暇取得機会の創出です。その導入による企業のメリットには、以下のようなものがあると考えられます。

・リフレッシュ効果による、仕事の効率向上
・働き方の選択肢を増やすことによる、社員の定着率向上
・ワークライフバランスを充実させることによる社員の満足度向上
・企業として、働き方改革への積極姿勢を示すことによる人材確保(人材採用)

アメリカでのワーケーションの導入理由が休暇取得率の向上であったように、休暇の積極的な取得は社員のストレス軽減などに大きな影響を与えます。優秀な社員に効率よく働いてもらうには、ワークライフバランスの充実が何より重要なのです。また社員の満足度向上は、定着率やリクルート活動にも確実に影響を与えていくことでしょう。

ワーケーションやブレジャーを政府が推奨するもう一つの理由

ワーケーションやブレジャーについては、政府と観光庁が積極的な導入推進を行っています。政府は働き方改革の一環として企業に導入を求めているのですが、観光庁は地方活性化を進めるためにこの制度を推奨しています。ワーケーションやブレジャーは「新たな旅のスタイル」として、国が普及・促進活動を行っていることも覚えておきましょう。

まとめ

企業、社員、そして地方にもメリットの多いワーケーションとブレジャーですが、デメリットもしっかり把握しておかなければなりません。テレワークでのデータセキュリティ、コミュニケーションの問題、勤務評価など、ルール作りを慎重に行っていく必要があります。またブレジャーでは、出張先で万が一事故にあった場合などの扱いについて、あらかじめ協議しておく必要があります。問題が起こってから対処するのではなく、あらかじめリスクを想定しておくことが大切です。

<参考URL>

仕事と休暇を組み合わせた新しい働き方「ワーケーション」。メリット・デメリットや導入する際の4つのポイント
https://officenomikata.jp/coverage/10902/

新たな出張スタイルとして普及する? 「ブレジャー」のメリットと注意点
https://www.workersresort.com/jp/style/bleisure/

ワーケーションとブレジャー
https://www.gov-online.go.jp/tokusyu/COVID-19/policy/workation-bleisure.html

ワーケーションのメリット・デメリットとは?企業の導入事例と実際の効果を解説
https://www.ashita-team.com/jinji-online/business/11119

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