田舎も待機児童は増えている!?田舎で子育てをするメリットとは?
GLOCAL MISSION Times 編集部
2022/08/04 (木) - 18:00

以前は、田舎での子育ては待機児童とは無縁だと言われてきました。田舎では保育施設は少ないのですが、少子高齢化で子どもの数も少なくなっていたのがその理由だと思われます。ところが近年、地方移住ブームの影響か、田舎でも待機児童が問題になっているという報告を聞くようになりました。果たして現在、全国的には待機児童の状況はどのようになっているのでしょうか?本当に田舎での待機児童は増えているのでしょうか?今回は全国的な待機児童の傾向と、田舎で子育てをするメリットについて考えます。

全国的な待機児童の傾向 

厚生労働省が2018年に調査した「保育所等関連状況取りまとめ」によると、各都道府県の待機児童の状況は以下のようになっていました。

・待機児童が多い都道府県 上位5ヶ所(2018年) 
東京都  5,358人
沖縄県  1,732人
千葉県  1,289人
埼玉県  1,037人
福岡県   911人

これが2021年になると上位は以下のように変化します。

・待機児童が多い都道府県 上位5ヶ所(2021年) 
東京都   950人
福岡県   588人
沖縄県   527人
千葉県   416人
埼玉県   339人

では次に待機児童が0だった都道府県の状況はどうなっているでしょうか?

・待機児童が「0人」の都道府県(2018年)
青森県、富山県、石川県、岐阜県、鳥取県など、7ヶ所

・待機児童が「0人」の都道府県(2021年)
青森県、山形県、栃木県、新潟県、富山県、石川県など、13ヶ所

このように見ると全国的な待機児童の数は、2018年に比べ2021年は圧倒的に減っているのです。これには行政の対策や私設保育園の認可、少子化などが影響していると思われます。

移住する地域によって待機児童には偏りがある

上記のような結果を見ると「なんだ、全国的に待機児童が減っているなら、地方も問題無いじゃないか」と思われるかもしれません。ただし地域によっては、以下のような問題が発生することもあります。

世界遺産の石見銀山(いわみぎんざん)近くにある島根県大田市大森町(人口400人)では、地方自治体と地元企業が町おこしを行った結果、2012年から2021年の10年間で32世帯の転入がありました。大森町にはもともと保育施設(保育園)が1ヶ所しかなく、それでも数年前までは入園する児童が数人で、存続さえ危ぶまれる状況でした。ところが、町おこしで過去10年の間に転入した32世帯から43人の出生があり、保育園に待機児童が発生する事態となってしまったのです。現在は乳児棟を増設するなどして待機児童の問題は収束していますが、地方であっても状況次第で待機児童は発生してしまうのです。

全国的に待機児童は減少する傾向にありますが、地域によっては上記のような問題が発生していないとも限りません。近々に移住をお考えで、かつ保育園に預けるような年齢のお子さんをお持ちなのであれば、移住しようとする地域の待機児童の状況を事前に確認しておくべきなのです。

田舎で子育てをするメリットとは? 

一般的に田舎で子育てをするメリットには、以下のようなものがあると言われています。

・家賃が安いので教育費を充実させられる
住居を購入する場合はまた別ですが、賃貸の場合は毎月の固定費(家賃)を都会に比べてかなり抑えることができます。その分教育費に費用を回せることになり、余裕のある子育てがでるようになります。

・自然が豊か
豊かな自然の中で、のびのびと子どもを育てることができます。都会のように、交通事故や排気ガスなどによる健康被害を気にすること無く、子どもを存分に遊ばせることができるでしょう。

・子どもの遊び場がある
都会では公園があっても、大きな声を出すことができない、ボール遊びが禁じられているなど、遊び場であって遊び場でないような公園が多いものです。田舎であれば、周りのことを気にせず遊べる自然の空間がたくさんあります。

今までは上記のようなメリットに「待機児童が無い」が加わっていました。ただし先述のように、全国的に待機児童は減る傾向にあるものの、局地的に、また特殊な事情によって増えることもあるというのが現状のようです。ただし待機児童の状況は、事前に保育施設に問い合わせることで調べることができます。保育園や幼稚園などに通う年齢のお子様をお持ちであれば、電話一本の手間を惜しまなければ良いのです。

まとめ

「思い立ったが吉日」という言葉がありますが、これは移住には当てはまりません。単身ならまだしも、子どもを含む家族で移住する場合には、それまでの家族の生活習慣を180°変えてしまうものになる可能性があるからです。移住は思いつきで計画するのではなく、入念な下調べと現地での事前確認を怠らないことが大切です。特に待機児童の問題は、移住しようとする地域の数年間の推移を必ず確認しておきましょう。

<参考>

待機児童ランキングを比較|保育園に受かるなら田舎で子育てもあり?
https://inakagurasiblog.com/archives/576

「ベビーラッシュで待機児童も」人口400人の町に若者が続々移住するワケ
https://president.jp/articles/-/50764

田舎で子育てをするリアル【田舎暮らしの情報は偏っている】
https://learn-financial-literacy.com/%E7%94%B0%E8%88%8E%E3%81%A7%E5%AD%90%E8%82%B2%E3%81%A6%E3%82%92%E3%81%99%E3%82%8B%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%80%90%E7%94%B0%E8%88%8E%E6%9A%AE%E3%82%89%E3%81%97%E3%81%AE%E6%83%85%E5%A0%B1%E3%81%AF/

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