デジタル田園都市国家構想ってなに?その概要や今後の目標について解説します!
GLOCAL MISSION Times 編集部
2023/01/20 (金) - 19:00

政府(デジタル庁)は、デジタルの力を活用して新たなサービスや共助のビジネスモデルを生み出し、デジタルの恩恵を日本各地に拡げていく「デジタル田園都市国家構想」を推進しています。少子高齢化や過疎化が進み、力を失っていく地方をデジタルの力で復活させ再び元気づけていこうと言うのがこの取り組みの目的なのですが、実際にはどのようなことが施策として行われているのでしょうか?今回は令和4年12月に行われた、第11回デジタル田園都市国家構想実現会議の内容と併せてご紹介していきます。

デジタル田園都市国家構想とは?

「デジタル田園都市国家構想」とは、2021年に岸田政権が発表した「デジタル実装を通じて地方が抱える課題を解決し、誰一人取り残されずすべての人がデジタル化のメリットを享受できる心豊かな暮らしを実現する」という構想です。デジタルの力を活用して「地域の個性と豊かさ」を生かしつつ、「都市部に負けない生産性・利便性」と「心豊かな暮らし」、「持続可能な環境・社会・経済」の実現をめざすことがその主な目的です。

政府は既に安倍政権下の2014年、東京への一極集中を是正し、地方の人口減少に歯止めをかけ、日本全体の活力を上げることを目的とした「地方創生事業」を開始しています。デジタル田園都市国家構想は地方創生の考え方にデジタルの力を加え、日本全体のSustainability(持続可能な環境・社会・経済)とWell-being(心豊かな暮らし)、Innovation(地域発の産業革新)を実現していこうという施策です。

デジタル田園都市国家構想実現会議

デジタル田園都市国家構想実現会議は令和3年(2021年)11月に第1回が行われ、以来数ヶ月ごとにデジタル田園都市国家構想の実現に向けて各種施策の検討や結果報告などが行われている会議です。議長は内閣総理大臣、副議長はデジタル田園都市国家構想担当大臣、デジタル大臣、内閣官房長官、メンバーとして内閣府特命担当大臣(地方創生)、総務大臣、文部科学大臣、 厚生労働大臣、農林水産大臣、経済産業大臣、国土交通大臣などが参加しています。

デジタル田園都市国家構想実現会議で戦略案を策定

令和4年12月に行われた、第11回デジタル田園都市国家構想実現会議では、2023~27年度の5年間に実施する施策や数値目標が議論され、総合戦略案として明記されました。戦略案の内容は「光ファイバー、5G等のデジタル・インフラの整備推進」や「デジタル推進委員を5万人に倍増」、「無人自動運転移動サービスを100ヶ所以上で実現」、「デジタル実装に取り組む地方公共団体を2027年度までに1,500団体にする」などで、デジタル田園都市を実現するためにさまざまな目標が掲げられています。

中でも重要目標として「2027年度に東京圏から地方への移住者を年間1万人」や「地方での起業を2027年度に約1000件」などが挙げられ、これらの戦略案は、令和4年内に閣議決定される予定となっています。重要目標として掲げられていることからもわかるように、デジタル化はまさに地方を活性化させる切り札として考えられているのです。ですがこのような数の移住者や起業者を、具体的にはどのような施策で増やしていくのでしょうか?

 どのようにして移住者を増やすのか?

政府は移住者や地方での起業者の数を増やすために、主に以下のような施策を行っています。

>  地方創生テレワーク
地方創生テレワークは、テレワークを活用した二拠点生活や地方移住を推進することで、働き手の働き方改革を推進し、企業の効率化も実現する施策です。具体的には、地方自治体への地方創生テレワーク交付金の交付や、企業に対して地方創生テレワーク事業の広報、取り組み事例の紹介などの情報提供を行います。中でも地方自治体の交付される地方創生テレワーク交付金は、サテライトオフィスの整備などに使われます。

>  おためしサテライトオフィス
サテライトオフィスは、地方に移住したとしても「インターネットの環境がない」、「家族や子どもがいて仕事ができない」などの理由により、テレワークができない状況にある移住者に利用して貰う働き場所です。おためしサテライトオフィスは、この事業に協力してくれる地方公共団体を政府が募集し、実際に設置したサテライトオフィスで企業が「お試し勤務」を行った場合、サテライトオフィスの設置に関わる経費に対して特別交付税措置を講じるものです。このように政府は、地方自治体が「転職なき移住者」を受け入れられる地盤を整備できるように支援しているのです。

>  地方移住支援金
地方創生テレワークやおためしサテライトオフィスは地方自治体に対する支援策でしたが、政府は移住者そのものにも支援を行っています。たとえば地方移住支援金という制度では、いくつかの条件はありますが単身の場合は60万円以内で都道府県が設定する額、世帯の場合は100万円以内(ただし18歳未満の世帯員を帯同して移住する場合は、18歳未満の者一人につき最大30万円を加算)を移住に際して支援しています。

>  起業支援金
また地方に転職するのではなく、起業する人にも支援策が用意されています。この起業支援金は、都道府県が地域の課題解決に役立つ社会的事業を起業する人を対象に、最大200万円まで援助する制度です。「地域の課題解決に役立つ社会的事業」となっているのでどのような形態の事業でも支援されるわけではありませんが、子育て支援や地域産品を活用する飲食店、買い物弱者支援、まちづくり推進など、地域の課題に応じた幅広いものが対象となります。

まとめ

デジタル田園都市国家構想実現会議では、地方を活性化させ日本全体を元気にするさまざまな施策が検討されています。地方移住もテレワークやデジタル技術の普及で、かなりハードルが下がりました。デジタル田園都市国家構想に基づくさまざまな支援を活用して、地方移住や地方での起業を検討されてはいかがでしょうか?

<参考>

東京圏から地方移住、年1万人 27年度目標、起業千件
https://news.yahoo.co.jp/articles/7a6c318f3579a5db777e28f99d5a59efb204a4de

デジタル田園都市国家構想実現会議
https://www.kantei.go.jp/jp/101_kishida/actions/202212/16digitaldenen.html

「デジタル田園都市国家構想」とは何か? 推進交付金や会議体をわかりやすく解説
https://www.sbbit.jp/article/cont1/78567#head

デジタル田園都市国家構想
https://www.digital.go.jp/policies/digital_garden_city_nation/

 

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