地方創生や地域貢献に活用されるプロボノ!そのメリットやデメリットって何?
GLOCAL MISSION Times 編集部
2023/02/28 (火) - 19:00

近年、地方創生や地域貢献にプロボノが活用されています。プロボノとは、社会全体の利益のために、自分のスキルを無償で提供すること。このプロボノが、地方創生活動や地域貢献にどのように活用されているのでしょうか?またその活動に、メリットやデメリットはあるのでしょうか?今回はプロボノの概要とそのメリット・デメリットについて解説していきます。

プロボノとは?

プロボノ(pro bono)は、「公共善のために」という意味の言葉です。個人や一部の集団のためではなく、社会全体に貢献するために無償で自らのスキルを役立てて貰うという活動を意味します。

プロボノの代表的な活動には、弁護士の行う法律相談や税理士が行う税務相談などがあります。このような活動は地域の弁護士会や税理士会、地方自治体などが無料のサービスとして提供しているものですが、基本的にプロボノ活動を行う本人達(ここでは弁護士さんや税理士さん)も無償で対応しています。プロボノはもともと、欧米で行われてきた弁護士の無償奉仕活動の呼称として使われていましたが、現在では無償で行う社会貢献活動全般を指すものとなっています。

無償と言っても、プロボノはボランティアとは違います。プロボノは自分の専門的なスキルを活かした活動を指しますが、ボランティアでは通常、特定のスキルは必要とされません。ボランティアはほぼ誰でも参加し活動することができますが、プロボノは特定のスキルを持った人が活動します。

プロボノを地方創生や地域貢献に活用

地方創生や地域貢献、街おこしなどには多くのボランティアが参加していますが、中には特定のスキルを持っていないとこなせない活動があります。たとえば近年よく必要とされるのがITスキルです。さまざまな活動のポータルとなるWebサイトを作ったり、資金を集めるためのクラウドファンディングを立ち上げるなど、インターネットに関わる活動を行うときにはパソコンやネット環境整備のためのスキルが必要になります。また街おこしのために店舗を開く場合などには店舗の運営ノウハウが必要になりますし、建物の修繕を行う場合には大工仕事のノウハウとスキルが必要になるでしょう。また農業や林業などでも、先端の技術や知識を使うためには、専門的な知識を持った人たちが必要になります。たとえ弁護士や税理士のような国家資格を持っていなくとも、一般の人が知らないような作業を行う場合には特定のスキルを持った人の支援が求められるのです。

プロボノのメリットとデメリット

ではプロボノ活動にはどのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか?ここではプロボノを行う本人のメリット・デメリット、プロボノで活動して貰う団体、もしくは自治体のメリット・デメリットを整理してみます。

●プロボノ活動を行う本人のメリット・デメリット

・メリット

スキルを活かして社会貢献・地域貢献ができる
自らのスキルを活かして、社会貢献や地方創生のための地域貢献ができます。他の人には困難な仕事をこなして地域に貢献することで、大きな達成感を得ることができるでしょう。

自身のスキルレベルや市場価値を知る事ができる
自分ではなかなか知ることのできないスキルのレベルや、市場からの評価・価値を知ることができるでしょう。自らの実力を知ることは、キャリアアップへの自信にもつながります。

ビジネスにつながる可能性がある
地域貢献を行って人脈を作ることで、実ビジネスにつながる可能性もあるでしょう。その地域で自分のスキルが必要とされているならば、起業することも可能です。

・デメリット

体力に負荷がかかる
特定のスキルを持つ人が少なければ、作業が自分に集中し体力に負荷がかかることも考えられます。

自分の時間が拘束される
必要とされればされるほど、自分の時間がなくなっていくことになります。もちろん無理強いではありませんが、拘束時間が長くなることも考えられます。

●プロボノ活動を受ける団体や地方自治体のメリット・デメリット

・メリット

地方創生が進む
専門的な知識や特定のスキルが不足していて地方創生が進まなかった場合には、プロボノ活動によって事業や活動が進むようになります。また専門的な知識がないばかりに非効率になっていた作業も、効率的に進められるようになるでしょう。

ノウハウが残る
専門性の高いノウハウを完全に残すことは難しいかもしれませんが、プロボノ活動で得られた知識を、地域の活動に活かして行くことはできます。プロボノ活動は人も育てるのです。

・デメリット
なかなか募集に集まらない
企業から求められることの多いスキルを持つ人は、募集してもなかなか集まりません。プロボノには自らの時間を割かねばならないため、必要なときにいつでもスキルの高い人を拘束できるわけではありません。

時間的な制約などがある
高いスキルを持つ人ほど、多くの人や企業から求められており時間がありません。ボランティアの精神で地域に貢献してくれたとしても、そこにはいつも時間の制約がつきまといます。

まとめ

自らのスキルと時間を使い、地方創生や地域に貢献しようとすることは本当に素晴らしい行いです。ただしプロボノ活動には、メリットとデメリットがあります。決して無理をせず、細く長く貢献することが双方(プロボノ活動をする側と受ける側)のためになるのです。

<参考>

プロボノ活動とは?副業・複業との違いや具体的なメリットを解説します。
https://krow.co.jp/media/archives/900

プロボノを始めるメリット・デメリットは?ボランティアとの違いも
https://hedge.guide/feature/pro-bono-merit-demerit-volunteer-difference.html#:~:text=%E3%83%97%E3%83%AD%E3%83%9C%E3%83%8E%E3%81%AF%E8%81%B7%E6%A5%AD%E4%B8%8A%E3%81%AE,%E3%83%87%E3%83%A1%E3%83%AA%E3%83%83%E3%83%88%E3%82%82%E5%AD%98%E5%9C%A8%E3%81%97%E3%81%BE%E3%81%99%E3%80%82

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