エバラ食品・JPR・サッポロホールディングスによる3社連携 地方幹線物流・働き方改革を共創
GLOCAL MISSION Times 編集部
2019/12/13 (金) - 07:00

サッポロホールディングス株式会社(以下、サッポロホールディングス)は12月11日(水)から、エバラ食品工業株式会社(以下、エバラ食品)、日本パレットレンタル株式会社(以下、JPR)の3社共同で、岡山エリアと大分・福岡エリア間の共同輸送を開始する事を発表した。

従来、3社はそれぞれ片道の輸送を各社で手配し製品を陸送していたが、昨今の少子高齢化、トラックドライバー不足から岡山エリアと大分・福岡エリア間500km以上の片道の運行をそれぞれで確保することが困難になると予想されていた。

また、岡山エリアと大分・福岡エリア間では海上や鉄道へのモーダルシフトが難しく、現実的にはトラック輸送が大半の輸送手段となっているが、安定した物量がないため、①帰りが空荷になる、②帰り荷の確保のため大阪エリアなど荷量の多いエリアに移動する必要がある、③帰り荷が出るまで数日のタイムラグが生じる、などの問題から「輸送の効率化」も課題となっていた。

そこで3社で協業し岡山と大分・福岡エリア間でのラウンド運行(注1)を実施し、地方の幹線輸送の安定確保を図っていく。

(注1)ラウンド運行とは、複数の輸送ルートを組み合わせて空車区間を減らし、当該区間内の輸送を効率化する手段のこと。(※下記「運行ルート図」参照)


2019年7月からのテスト期間では、大分から岡山そして福岡に戻るルートを3日でラウンド運行し、行き荷・帰り荷ともに固定化させることで実車率99%以上(注2)を実現。これにより、個社単位での輸送時より、全体でCO?排出量を約15.2トン低減させることが可能となった。

今回の取り組みにより、3社は輸送の効率化を最大化するとともに、環境負荷低減を実現していくという。

(注2)実車率とは利用効率を示すもので、全走行距離に対して、荷物を載せて走行した距離の占める割合のこと。国土交通省発表による一般的な実車率は約40%。

取り組み概要


1.運用面について/運行ルート図
<従来>各社が10トン車を用い陸送

<今回の取り組み>3社が共同で10トン車を用い、効率的に輸送

2.積載対象商品

サッポロホールディングス:ビールテイスト製品
JPR:物流機器(輸送用レンタルパレット)
エバラ食品:加工食品、調味料

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