「The Salt of Life」を目指して。自然豊かでアクセス良好、ほどよい暮らしが魅力
竹原市企画政策課 中谷康弘さん、一般社団法人竹原観光まちづくり機構 山田義海さん
GLOCAL MISSION Times 編集部
2024/10/02 (水) - 09:00

瀬戸内の交通の要衝として発展した竹原市。人気アニメやドラマの舞台やCMの撮影地としても知られています。竹原市の魅力や市の移住支援施策などについて、竹原市企画政策課の中谷さん、一般社団法人竹原観光まちづくり機構の山田さんにお聞きしました。


―まず、竹原市の概要について教えてください。

竹原市は平成の大合併(1999年から2010年3月末まで、政府主導で全国的に行われた市町村合併)で合併のなかったコンパクトな町で、人口は23,000人弱(2024年7月時点)となっています。無人島もある海や山も近く自然を満喫できますし、商店が集まっているので、車がなくても暮らせる点は利便性が高いと思います。広島市へは車で70分ほど。車で20分ほどで広島空港に到着できる、広島空港に一番近いまちとしてアピールさせていただいています。

竹原市は観光で栄えている町で、2大観光地として、町並み保存地区とウサギの生息で有名な大久野島があります。「たまゆら」という竹原市を舞台にしたアニメのほか、NHKの朝の連続テレビ小説「マッサン」や映画「るろうに剣心」の撮影など、いろいろなところで注目されています。移住フェアでも一定の知名度がありますよ。

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―どのような方が竹原市に移住されていますか?

Uターンも含めて、海に惹かれて来られる方が多いですね。空港からの移動で、窓から見えた海に魅力を感じ、移住された方もいました。もう一つは「たまゆら」ファンです。アニメでは地域の様子を忠実に描いていて、聖地巡礼で多くの方がいらっしゃいます。

カフェなどの店舗をやりたいと移住される方もいますね。観光客が多いので働きやすいというのはあるかもしれません。専門的なお店が少なく、チャレンジしやすい環境だと思います。


―移住支援として手掛けていることがあったら教えてください。

竹原市を知っていただくために、ぜひ一度来ていただきたく、移住体験ツアーを企画しています。昨年度は移住ツアーを3回ほど開催しましたが、今年は民間企業とタッグを組んで1~2週間の滞在プランを楽しんでいただく保育園留学というプランを常時行っています。

また、昨年お試し住宅を整備し、移住活動や関係人口創出のために竹原に来てくださる方への宿泊費助成制度もつくりました。

令和4年12月には、竹原市役所が商工会議所や観光協会とともに竹原観光まちづくり機構を立ち上げました。機構は観光振興から移住振興までを一括して取り組む法人で、まちづくりにも携わっています。「The Salt of Life」(「生きがい」の意味)をコンセプトに掲げ、ゆくゆくは、竹原市のまちづくりに共感してくれる人を増やし、町並み保存地区や商店街に共感した事業者を誘致し、地域の活性化につなげていきたいと考えています。「移住=まちづくり」を念頭に置いてシビックプライドの醸成から転出者の減少にも取り組んでいきます。

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―移住者同士のつながりのようなものはあるのですか?

公的なことはしていませんが、お店をやっている移住者の方が多いので、そちらを紹介しています。交流が好きでない方もいますから、自然な付き合いができるように工夫していますよ。


―移住した方からはどのような声が多いですか?

竹原市の“ほどよさ”が良かったという声、店舗を経営されている方からは、地域ゆえに店舗の初期費用が安価であることや改修補助金などが魅力だったという声がありました。暮らし面では、保育園で子供の人数が少なく目が行き届き、また遠足は登山ができるような、そういった環境も良く安心といった声もありますね。

既に竹原市に住んでいる人は、こういった竹原市の良さに気づいていないことが多いので、竹原市の人がこの町の魅力を発信し、これを聞いた人が「こういう暮らし方ができたらいいな」と、生きがいを感じてもらえるような町にしていきたいと考えています。


―竹原市での雇用の面では何か施策はありますか?

「就業移住」希望者が多く、竹原市としても力を入れたいところではありますが、残念ながら地方で条件の良い仕事は多くありません。そんな中でも各個人にマッチする仕事はあると思いますので、情報提供をできるだけ行うようにしています。

商工会議所とタッグを組んで作成したウェブサイト「たけのび」では、住んでいる人がどういった仕事をして、プライベートはどう過ごしているかを紹介して、企業紹介やくらしをイメージできるような情報もお伝えしています。

また、近隣の広島空港には仕事が多いので、空港と連携した移住体験ツアーを実施しました。移住体験ツアーについては毎回カリキュラムを変更して実施し、去年はオンラインセミナーと現地移住体験のセットを3回開催し、実際に移住した方もいらっしゃいます。参加は首都圏からの参加の方が多いです。

補助制度としては、特に保育士や介護職員、障害福祉職員の方で、移住していただいた方については、条件はありますが給付金制度もあります。

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―最後に移住を考えている方へのメッセージをお願いいたします。

「竹原市は海が美しく、食も美味しく、古い町並みなど魅力的なまちです。」といったような言葉はどの自治体も発信していると思いますが、本当のところは自分の肌で感じ、体験しないとわからないことだらけです。滞在費補助金制度も用意していますので、一度竹原市に来ていただき、移住を生で体験してほしいと思います。また、新たにコワーキングスペースを作り、移住サポートセンターも併設していますので、竹原市にお越しの際はぜひ寄っていただき、いっぱい話しをしてイメージを膨らませていただけたら嬉しいです。


広島県企業の求人や、企業・暮らしに関する情報は、WEBサイト「kakeru広島」をご覧ください。
https://glocalmissionjobs.jp/lp/hiroshima

・企業情報誌「たけのび」
https://takenobi.com/

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