
株式会社カヤック(本社:神奈川県鎌倉市、代表取締役CEO:柳澤大輔、東証グロース3904)は、自社が運営する地域とつながるプラットフォーム「スマウト」において、移住希望者の興味・関心を集める人気地域をランキング化した「スマウト移住アワード2025上半期」を、10月30日(木)に発表しました。
このランキングは、「スマウト」に登録している約8万人のユーザー(2025年9月30日時点)を対象に、2025年度上半期(2025年4月1日〜9月30日)に地域が発信した情報(プロジェクト)に対して、同期間中に押された「興味ある」ボタンの合計数を集計して作成しています。
1,150地域の中から、【市区町村部門】では石川県加賀市が初の首位に輝きました。2位は、3年連続で上位をキープする長野県伊那市、3位は長崎県新上五島町が初のランクインを果たしました。
また、【都道府県部門】では、長野県が2024年度に続き1位を堅持。2位に高知県、3位に福島県が続きました。
2025年度上半期の地域発信情報(プロジェクト)トレンド
< ポイント >
1)インバウンド回復で人手不足が深刻化、リゾート地・観光地の働き手募集に関心高まる
2)宿泊費、食費が無料も!? 気軽に体験できる「お試し移住」の多様化に注目
3)50~60代のセカンドキャリアに地域企業が熱視線!中途採用が続々決定
1)インバウンド回復で人手不足が深刻化、リゾート地・観光地の働き手募集に関心高まる
記録的な円安を追い風に、全国の観光地に海外からの観光客が殺到しています。2025年は訪日外国人旅行者数の月単位での記録更新が続いており(※1)、このペースが続けば過去最高に到達すると見込まれる中、観光業界では人手不足が深刻な課題となっています。日本旅行業協会(JATA)の調査によると、インバウンド受け入れにおける最大の課題は「人手不足や人材不足」であり、季節による需要の差により、繁忙期に必要な労働力が確保できないという要因があげられています(※2)。
「スマウト」では、リゾート地や観光地の求人プロジェクトが目立つと同時に多くのユーザーの関心を集め、「美しい自然に囲まれ、世界中から訪れるゲストと交流しながら働きたい」というニーズが高いことも伺えました。
※1 日本政府観光局(JNTO)訪日外客数 統計発表
※2 一般社団法人 日本旅行業協会(JATA)「インバウンド旅行客受入拡大に向けた意識調査 第4回アンケート分析結果報告」(2025年9月)
<人気プロジェクト>
【市区町村部門】
10位 鹿児島県屋久島町
【島住宅・寮あり】屋久島の自然や文化を受け継ぎ、島と共にあるホテルではたらく(興味ある数:305件)
世界自然遺産の島、屋久島。「島の文化や自然から学び、美しい屋久島を継承する」という考えを持つホテルで、国内外からのゲストをもてなすスタッフを募集。寮が完備されており、憧れの島暮らしをすぐに始められます。
https://smout.jp/plans/21677
【市区町村部門】
5位 長野県白馬村
白馬で暮らし、世界中のゲストを迎える。歴史あるロッジの次世代支配人を募集!(興味ある数:216件)
世界有数のスノーリゾートである長野県白馬村では、国内外からの観光客が増加しています。白馬村の歴史あるロッジの次世代支配人として、インバウンド客で賑わう施設の運営を担う人材を募集。将来的にはロッジだけでなく貸別荘運営や新規事業へ挑戦をしながら、一緒に白馬の未来を創っていく仲間を探しています。
https://smout.jp/plans/23921
長野県白馬村
「白馬で暮らし、世界中のゲストを迎える。歴史あるロッジの次世代支配人を募集! 」
で採用が決まった男性(28歳)の声
白馬に来る前は広島県で宿泊業の運営に携わり、やりがいを感じつつも「自然豊かな場所で暮らしながらこの仕事を続けたい」という思いがありました。そんなとき、スマウトでこの募集が目に留まりました。写真や文章が見やすい記事で、働く人の声を通じて職場の雰囲気が具体的に伝わってきたため、応募前から現場をイメージできました。スマウトは地域や仕事を「人の温度感」で感じられるサービスだと思います。白馬の自然あふれる土地で、国内外のゲストを迎えるという点にとても魅力を感じ、応募を決めました。
現在はゲスト対応から貸別荘の管理まで幅広い業務を担当しています。清掃、チェックイン準備、設備の確認はもちろん、薪割りや庭の整備など屋外での作業も行います。季節ごとに仕事内容が変わるのも白馬ならではで、自然と共に働いている感覚があり、日々新しい発見の連続でとても充実しています。
白馬は山々に囲まれ、四季の移り変わりを間近に感じられる美しい場所です。スーパーや生活施設も近くにあり、思っていた以上に暮らしやすい環境だと感じています。 これから迎える冬は、世界中から多くのゲストが訪れる特別なシーズン。自然と向き合う大変な仕事も多いですが、それも白馬で働く魅力だと感じています。ゲストと一緒にこの環境を全力で楽しみながら、地域に貢献していきたいです。
2)宿泊費、食費が無料も!?気軽に体験できる「お試し移住」の多様化に注目
移住関心層を具体的な行動につなげるための取り組みとして、気軽に地域の暮らしを体験できる「お試し移住」プログラムを導入する自治体が年々増加しています。国や自治体の支援による滞在費補助も充実しており、宿泊費や食費が無料で参加できるプランも多く登場。旅行とは異なり、地元の人々との交流や地域の営みに触れられる「暮らし型体験」が人気を集めています。プログラムの内容も多様化しており、農業や地場産業などを体験できる「就業体験型」、子育て世代や起業家といった特定の層や、地域の魅力を発信するなど特定の役割を対象にした「テーマ特化型」、数カ月単位で滞在する「長期滞在型」など、地域の特色を活かしたスタイルが広がっています。参加者にとっては、地域の人と深く関わりながら自分のスキルをどう活かせるかを考える機会にもなり、キャリアや生き方を見つめ直すきっかけとなっています。
<人気プロジェクト>
【都道府県部門】
6位 和歌山県(紀の川市)
【宿泊・食費無料】お試し「農村ぐらし」1週間。桃と生産者の知恵・スキルと料理をおすそわけ!(興味ある数:214件)
全国屈指のブランド桃の名産地で、桃の収穫・選果・箱詰めといった農家での仕事をしながら、農村の暮らし・食・人・交流が体験できる1週間のプログラム。滞在中の宿泊費・食費は無料。新たなつながりや気付きから、一緒に未来を育てる “地域の仲間” の創出を目指しています。
https://smout.jp/plans/22451
【市区町村部門】
7位 鳥取県智頭町
大人気!応募お早めに★遊ぶ広報【7万円滞在費補助有】2週間の暮らし体験 in 鳥取県智頭町(興味ある数:196件)
「遊ぶ広報」は、2週間暮らすようにまちに滞在しながら、心が動いた瞬間・地域の魅力をSNS発信するプログラム。93%が森林に囲まれている智頭町は森林セラピー基地としても知られており、心身を癒す森林浴を楽しむことができます。現地到着後に1日のみ、地元のガイドによるアテンドツアーに参加。それ以外は仕事をするもよし、遊ぶのもよし!ご自身にあった滞在で過ごせます。滞在費7万円の補助あり。
https://smout.jp/plans/23114
和歌山県紀の川市
「【宿泊・食費無料】お試し『農村ぐらし』1週間。桃と生産者の知恵・スキルと料理をおすそわけ!」に参加した女性(50代)の声
兵庫県から参加しましたが、全てが非日常な空間でまさに桃源郷でした。農園のご家族のあたたかいお人柄に癒され、可愛いたくさんの桃たちに囲まれ、ほっぺが落ちるほど甘くてみずみずしく美味しい桃をたくさんいただきました。
宿泊させていただいた宿は、風が気持ち良く吹き抜け、檜の床が心地よかったです。有機野菜たっぷりのお惣菜も美味しく、ご近所の方々の優しさや、同じ釜の飯を食べた参加者の皆さんの柔らかい雰囲気にも癒されました。本当に濃厚な1週間をありがとうございました。
紀の川は、散歩していても桃や柑橘、柿の木が手の届く範囲にあるのがとても新鮮でした。この体験を通して、自分は収穫作業、特に果実がいちばん好きなことを再確認しました。また他の季節に、桃や他の果実のお世話ができたら嬉しいです。
3)50~60代のセカンドキャリアに地域企業が熱視線!中途採用が続々決定
全国的に少子高齢化と人材不足が進む中、豊富な経験と専門性を持つミドルシニア世代が地域企業で存在感を高めています。産業雇用安定センターが2025年9月に発表した調査によると、大企業に勤務するミドルシニアのうち、50代後半の約4割が「定年前後または雇用延長後に転職・独立したい」と考えており、「これまでと違う新しい仕事に取り組んでみたい」「これまでのスキルや経験を活かしたい」という前向きな意欲が多く見られました(※3)。また、日本商工会議所の2024年9月の調査では、回答企業の約6割が「外部のシニア人材の受け入れに前向き」と回答。特に地方の小規模企業では、年齢を問わず柔軟な採用を行う傾向が明らかになっています(※4)。
こうした“セカンドキャリア志向”の高まりを受け、「スマウト」では2025年2月に地方中小企業向けマッチングサービス「JOINS(ジョインズ)」と業務提携を開始。「地域企業のお仕事マッチング 〜あなたにあったキャリアシフトをサポート〜」をテーマに、地域での仕事探しからキャリア相談までを一括支援しています。サービス開始以来、50代以上のスマウトユーザー8名の地域企業とのマッチングが成立しました。採用企業からは「新しい視点やネットワークをもたらしてくれる」との声も寄せられています。
※3 産業雇用安定センター
「ミドルシニア世代のセカンドキャリアに関する意識調査」(2025年9月)
※4 日本商工会議所・東京商工会議所
「人手不足の状況および多様な人材の活躍等に関する調査」調査結果(2024年9月5日)
<人気プロジェクト>
【都道府県部門】1位 長野県
【50〜60代歓迎】企業があなたを迎えにくる!憧れの長野で叶える、新しい仕事探し!(興味ある数:326件)
長野県内でも人気の白馬・安曇野・伊那エリアで、地域企業から直接人材ニーズが聞ける個別相談会を実施。併せてプロフィールを登録すると、企業からのスカウトをサポートするマッチングサービスを提供します。エリア内の企業では、経理、マーケティング、営業 、輸送、調理 、施工管理など様々な職種の募集が行われています。
https://smout.jp/plans/22479
「地域企業のお仕事マッチング」で、長野県小谷村の建設会社に採用が決まった山田さん(58歳・男性)の声
京都府で約20年、主に自営業として住宅設備の施工管理業務に従事してきました。60歳を前にこれからは愛着を持てる好きなことを仕事にしたいと考え、以前、スキーが好きで働いていた白馬エリアで暮らすことを決め、その地域での仕事を探し始めました。
一般的な人材サービスはまず仕事探しが先ですが、地域を先に決めてから仕事を探せて「地域とのつながりづくり」もサポートしてくれるスマウト・JOINSを利用することにしました。応募段階ではオンライン面談の次に1泊2日の現地面談が組まれ、現場視察や最終面談だけでなく、村営宿の紹介、さらに村役場の移住サポーターとの面談まで段取りしてくれました。事前に移住サポーターの方と面識ができ、面談後も住宅のことや地域の美味しいパン屋さんの情報などを気軽に聞ける関係ができたことで、暮らしの不安が和らいだのもよかったです。
内定のご縁をいただき、長野県小谷村の建設会社で働き始めたところですが、通勤途中に見る白馬の山の風景が素晴らしく、「この選択はやっぱり正解だったな」と感じています。
『スマウト移住アワード2025上半期』
(https://smout.jp/plans/23114)