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沼津市長自ら「深海魚」魅力PR 都内でイベント開催
GLOCAL MISSION Times 編集部
2019/03/08 (金) - 08:00

静岡県沼津市は7日、同市の「駿河湾の深海魚」の魅力をPRするため、都内メディア関係者を中心に都内でイベントを開催しました。本イベントの様子、およびイベント後に実施しました賴重秀一沼津市長へのインタビューについてレポートします。

沼津市長による沼津魅力プレゼンテーション

イベントの初めには、賴重秀一市長自らが沼津市の魅力についてプレゼンテーションを実施しました。

東京都心から約100㎞、新幹線で約1時間というアクセスの良さから、「週末リゾート」として、今も昔も選ばれてきたまちである沼津市。ダイビングのメッカとして知られ、海越しに眺める富士山が絶景の「大瀬崎」や、日本の歴史公園100選に選ばれ、2016年に「旧沼津御用邸苑地」の名称で国の名勝に指定された「沼津御用邸記念公園」、2014年に皇太子殿下も登られ、北には富士山、眼下には駿河湾と素晴らしい眺望の「沼津アルプス」などの紹介がありました。

その他、最近ではアニメ「ラブライブ!」シリーズの1作品である「ラブライブ!サンシャイン‼」で舞台になっている市内の水族館(伊豆・三津シーパラダイス、あわしまマリンパーク)や、市の特産品として知られる「沼津茶」と「寿太郎みかん」など市の特産品についてなどの紹介も行われました。

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トップセールスを行う賴重秀一沼津市長

深海魚トークセッション

続いてのトークセッションでは、生物ライター平坂寛さんとの「深海魚」をテーマにした対談が行われました。沼津市の目の前に広がる駿河湾は最深2500mを誇り、深海魚の好漁場として知られています。

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トークセッションを行う生物ライター平坂寛さん(左)と賴重沼津市長

「深海魚は水深200mより深いところに棲む魚で、日本一の水深である駿河湾の特異な地形が深海魚にとって絶好の場所になっている」「沼津市民からすると深海魚はスーパーにも普通に売っており、唐揚げなど家庭料理として普通に食卓に上る」と話がありました。
平坂さんから見た沼津の深海魚について話が及ぶと「沼津は深海魚愛が半端ない。深海魚がとれるところはほかにもあるが、深海魚であることを隠すところもある。一方沼津は深海魚への距離が近く、プッシュしているのが素晴らしい」と話しました。

トークセッションに続いて行われたプロモーション交流会では、深海ザメの解体ショーが披露され、深海ザメのフリットのせカレーや深海魚カルパッチョなど複数の深海魚料理が沼津茶とともに振舞われました。

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プロモーション交流会の様子

賴重秀一沼津市長へのインタビュー

―沼津市は人口減少が続いており、特に東日本大震災から顕著になっています。この実態と課題についてお聞かせいただけますか。

市長:沼津市の人口のピークは平成7年の217,856人で、平成31年2月1日現在では195,780人となっています。ご指摘の通り、平成23年に発生した東日本大震災の影響が大きくなっています。沼津市の海岸線を延長すると63㎞超の長さになるのですが、海岸線からの距離が近い沿海部の人口流出の傾向が強くなってしまっています。

また、就職、進学等を機に若い世代の東京を初めとする首都圏への転出超過が進んでいる点、さらに沼津の場合は静岡県内の他市町村と比べると、30歳以上のファミリー層が近隣市町村に行ってしまうという課題もあります。
若い世代の方々の定住のために、魅力ある街づくりが行われないと難しいなと認識しています。

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―若年女性人口(20~39歳)が大幅減少しており、このままでは2040年までに2010年時点の半数程度になるとも言われています。市長としてどういう打ち手や施策を考えていらっしゃいますか。

市長:東京から近く交通の便も良い、といったところを活用していく必要があると考えています。その一環として沼津駅周辺総合整備事業を進めています。
沼津は鉄道により南北に分断され中心市街地のボトルネックが課題でしたが、今後鉄道高架整備事業を進めることによって新たに21ヘクタール(東京ドーム約4.4個分)の広大な土地が活用できます。新たな都市機能として、若い世代が求める施設などについても話し合いを進めていく必要があると考えています。また車中心のまちづくりというのはどうかという問題もあり、歩いて暮らせるまちづくりについても考えていきます。

最近も、奨学金を借りたあと返済ができずに一家で自己破産してしまうという事件がありました。沼津市では「沼津市奨学金返還支援制度」を創設しました。市内の中小企業に就職し市内に居住した人が、在学中に借り入れた奨学金返還金の一部(年間24万円、最大5年間120万円まで)を沼津市が補助するというものです。これによって若い世代が沼津に戻ってきてくれる、ただ戻るだけでなく定住していただく、そして沼津の中小企業さんに勤めていただく、という流れを作りたいと考えています。また、沼津の企業が知られていないという問題意識もあり、情報発信として市が運営するオリジナル就職情報サイト「ぬまjob」を作りました。

若い世代、ファミリー層は子育て支援、教育というところを気にされていると思います。妊娠・出産は特に女性にとっては難しい時期で、ひとりで抱え込んでしまう人も多いということから、専門カウンセラーに相談できるようにしています。子育て中のお母さんにも優しいまちであることをPRしていきたいと思います。また、共働き世帯の小学生のために「放課後児童クラブ」を設け、夕方まで家庭的な雰囲気で過ごせる場を提供しています。

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―2018年4月に着任されてからいろいろなところと協定を結ばれていますよね。どういった狙いがあって協定を推進されたのでしょうか。

市長:まず、UR都市機構と「まちづくり推進における連携協定」を静岡県内自治体で初めて締結しました。URは全国で地方都市の再生をやっていて実績があり、ぜひ沼津にもノウハウを共有してもらえないかということで話をして、まちづくりを一緒にやっていこうということになりました。

スポーツ振興分野では、日本体育大学、日本フェンシング協会と協定を結びました。フェンシングは特に、沼津自体にもともとフェンシングをやっていらっしゃる方の土台があります。「日本フェンシング協会の太田(雄貴)会長が、地方都市におけるフェンシングの拠点を作りたいと考えている」という話を聞いたので、ぜひ沼津でと手を挙げました。平成30年12月にはフェンシング日本代表強化合宿が沼津で行われ、31年2月1日に日本フェンシング協会と沼津市が連携協力に関する協定を結ぶに至りました。

また、空き店舗や空き家などの問題を民間のノウハウを活用して再整備していくことが必要と考えており、地方創生の取り組みとして進めている「リノベーションのまちづくり」の一環として、「沼津市立少年自然の家」跡地をリノベーションして複合施設「INN THE PARK」を整備した例もあります。ありがたいことに東京の方のお客様で予約がいっぱいな状況で、沼津に新たな観光地ができたことになります。

―感じていらっしゃる連携の効果はありますか?

市長:ダイレクトに効果が出ているということで言うと、「沼津が新たなまちづくりを進める」ことが市民によく伝わったという点でしょうか。沼津の将来ビジョンが分からないという声は頂いていましたので。市民と一緒に行動することは大事だなと思っています。また、一度沼津を出て再度戻ってきた方が「沼津はこういうところが凄いんだ」というような気付きを得た例もあります。
また、民間企業から「私たちと連携しませんか」という問い合わせが増えました。行政が持っているノウハウは限られます。民間企業が持つノウハウを沼津に集約できるのはありがたいですね。

―今後、より沼津を活性化していくにあたり、市長の中長期的なお考えを教えて下さい。

市長:現在沼津は第4次総合計画期間中で、「人と環境を大切にする県東部広域拠点都市」を目指して取り組んでいます。「自分らしく、楽しく」過ごせるぬまづ暮らしのためにいろいろな取り組みを行っています。具体的には雇用対策や観光交流の促進、結婚・出産・子育てができる環境づくりによって定住人口を確保していきたいと考えています。
新年度から第5次総合計画の策定に取り組むことになります。これから10年間にわたる沼津の将来や方向性を定めるものです。行政が主体になってやってきた計画策定ですが、市民の皆さんにも積極的に参加してもらい、一緒にまちづくりを進めていきたいと考えています。

(著者:浅賀 桃子)

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