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食を通じて広げる、ハッピーの輪。めざすのは、人を良くする「食産業」(後編)
株式会社アレフ びっくりドンキー店舗運営部 堀 雅徳さん
GLOCAL MISSION Times 編集部
2019/05/16 (木) - 08:00

「ハンバーグレストラン びっくりドンキー」を中心に、全国に約330店舗を展開している、株式会社アレフ。同社がめざすのは、単なる外食産業ではなく、人を良くする「食産業」。後編では、生産者と社員の交流、地域と店舗の交流といった「人のつながり」を多面的に生み出す取り組みや、大きな力を注ぐ社員教育の内容、今後のビジョンなどについて、伺った。

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食を通じて広げる、ハッピーの輪。めざすのは、人を良くする「食産業」(前編)

人と違う行動が、人と違う発想を生む

―「Good Job手ぬぐい」の取り組みはいつからされているんですか?

2年くらい前からだと思います。どちらかというとお客様の声って、ネガティブな意見が集まりやすいものじゃないですか。ところがなかには、わざわざお電話をくださって、お褒めの言葉を届けてくださるお客様もいらっしゃるんです。これを褒めないでどうするんだ、というのが社長の考えで。なんとかして評価できるカタチはないか、ということで始まったんです。

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社長の想いをデザインに反映した「Good Job手ぬぐい」

―ちゃんと、「BY社長」って書いてありますね(笑)

そうなんです(笑)。もらった方のコメントもすごくて。「苦節20年、この時を待って諦めずに努力したことが報われました。夢が叶うんだっていうことを子どもたちにも伝えられます」って、そんな大げさな(笑)。でも、会社側としてもうれしいですよね。みんなのモチベーションに繋がっているのは確かです。

―社長もすごくユーモアのある方だということが伝わってきます

人と違うことをしていく、というのを学んできたそうなんですよ。例えば人がエレベーターに乗るところを、階段を使ってみるとか。人が右へ行くっていう時には、あえて左に行く。そうすると、人と違う景色が見える。違う考え方ができる。人と違う発想ができる、という話を聞いたことがあります。だから話をしていても、こちらが気づかないことをポッと言うんですよ。ハッとすることを。そういう風にものを見て、生きてきたから、そういう言葉が出てくるんだろうなぁと思います。一緒にいてとても刺激を受けますね。
あとは非常にストイックです。一緒に山にも登るんですけれども、山って登っていると人の性格が出るんですよ。愚痴をこぼす人もいれば、諦めちゃう人もいる。まあいろんな性格が出るんです。で、うちの社長はというと、頑固。決めたことはやる。こう行くと言ったら、黙々と行くんです。ブレないんですよね。

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今回お話を伺った、びっくりドンキー店舗運営部 関東ゾーン 第1・第3エリアリーダーの堀 雅徳さん

社会的な使命を果たすためには、店舗数が必要

―「生産者と消費者の架け橋になる」というフレーズを拝見しましたが、具体的にどういったことに取り組まれているのでしょうか

食材の栽培や飼育においては、アレフの基準を作って、生産者と一緒に根気よく取り組んでいます。その基準を満たした食材を仕入れ、調理して、お客様に提供していくわけですが、そのときに安く仕入れて、マージンをとるのはちょっと違うんじゃないか、というのが当社の考えなんです。生産者に無理な負担をかけず、正当な価格で仕入れる。店舗でも、その原材料に合った価格で提供する。“これだけの取り組みをしています”とお客様にも開示し浸透させて、ご賛同いただく。それが私たちが考える「架け橋になる」ということだと思っています。

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―原材料の基準はかなり細かく設定されているようですが、それらすべてを一つひとつ、生産者と協議されるわけですね

もちろんです。基準を設けるためには、当然、生産者の賛同を得ないと実現しません。でも逆に言うと、ちゃんとお客様に出す分の量も押さえなければならないんです。先ほどお伝えした通り約700名の生産者(お米の生産者)と契約しているのですが、果たしてその700名の方が満足してくれる出荷量を自分たちがつくり出せているのかどうか。そう考えると、やっぱり店数は今の330じゃ足りないし、もっと店を増やさなければならないと思っています。社会的使命を果たすためには、やはり店数が必要なんです。
ですが、今の時代、人口が減り、原材料は高くなり、人件費も高くなってきている。そんな中で、どうやって店数を増やすか。その準備を、今しているところなんです。

生産現場と店舗のつながりを大切に

―原材料の基準を明確に開示して、お客様に届ける。それは生産者の方にとっても誇りとなりますね

そうなんです。うちの大根は、横須賀の大根を使っているんですが、横須賀店がオープンした時に、その生産者の方をお呼びしたこともありました。「皆さんが作ってくれた大根がこんな風にお客様に出てますよ」と言って、喜ばれたという実体験があります。そこから大根の生産現場に社員が研修で行くようになって、自分たちが使っている大根はこういう風にして栽培されているんだと、学ぶようにもなりました。

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―生産現場を見ると、それをお客様に提供する社員さんの気持ちも変わってきますよね

だから、工場に研修に行くこともあるんです。お店で調理をしているだけだと、どういう風に作られているのかわからないんですよね。だからただ単に調理をしている。ところが実際に工場へ行って、製造する過程を理解してお店に戻ると、違うんですよ。作り手の顔が見えてくる、名前が見えてくる。ポテトサラダを見た時に、「船越さんだ!」って見えてきちゃうんです。「こういう風に作っているんだよね」「作っているとき、腰痛いよな」、と。そういう思いが湧いてくれば、食材を大事に扱うようになる。そういう正の連鎖が大事なんだと思います。だからやっぱり、社員は、生産から、製造、販売、調理、接客まで、一通り経験した方が、より付加価値のある仕事をしてくれるのかなと思います。

―生産者にとっては、出荷したその先が見えないことが課題だというお話を伺ったことがあります

だから当社がこだわる食材って、お米だけじゃなく、コーヒーもそうだし、ビールもそうだし、多岐に渡っているんですよね。ビールに関しては、小樽に研修に行っています。3年前にはドイツにも行かせてもらいました。向こうで生産者の方の話を聞いたりして、より一層食材へのこだわりが実感できると、店に戻ってビールを提供する時に、もちろん気持ちも、パフォーマンスも変わってきますよね。ドイツビールは一般的な日本のビールより温度が高め。でもそれがドイツの文化。そういった話がお客様とできたり、「泡を楽しんでください」というひとことが言えたり。そういう連鎖が生まれるんです。

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株式会社アレフ びっくりドンキー店舗運営部 関東ゾーン 第1・第3エリアリーダー

堀 雅徳さん

埼玉県出身。住宅メーカーを経て、第2新卒で「アレフ」に入社。4店舗目で店長に昇格。複数の店長や工場経験を経験した後、現職。宝塚店長時代には、中学生の職場体験の受け入れも初めて実現させた。

株式会社アレフ

1968年盛岡で創業。ハンバーグレストラン「びっくりドンキー」、イタリアンレストラン「ペペサーレ」、生パスタと窯焼ピザレストラン「らくだ軒」など、338店舗を全国に展開。全国や海外の生産者と提携し、安全・安心をテーマにした食材の調達にも注力。2006年からは、環境と調和した循環型持続社会・文化形成への貢献をめざしたエコロジーテーマパーク「えこりん村」を北海道恵庭市に開業している。正社員は714 名(平成31年3月31日現在) 、年商376億円(平成30年3月期)。

住所
北海道札幌市白石区菊水6条3丁目1番26号(本社)
会社HP
https://www.aleph-inc.co.jp/

アレフが多店舗展開に成功できた秘密

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