地域やファンの方々の希望の光であり続ける株式会社広島東洋カープ　取締役社長室長　矢野雅紀さん｜GMT - グローカルミッションタイムズ

地域やファンの方々の希望の光であり続ける株式会社広島東洋カープ　取締役社長室長　矢野雅紀さん

GLOCAL MISSION Times 編集部

2022/11/14 (月) - 13:00

言わずと知れたプロ野球球団、「広島東洋カープ」。野球ファンでなくとも、日本国民なら誰もがその名を一度は聞いたことがあるでしょう。原爆投下後の広島の人々に光を与え続けてきた当社には、すべての人の想いを大切にする文化が根付いています。長い歴史のなかで築きあげてきた広島東洋カープの仕事について、取締役の矢野さんにお話を伺いました。

―まず、会社の概要についてお聞かせください。

プロ野球球団として野球の興行を行っています。
もともと広島は野球が盛んな地域です。1945年の原爆投下から約4年後の、1949年12月に創立されました。多くの方が家族を失い、衣食住がままならない状況のなかで、カープの存在が皆さんの希望を見出す光になったのだと思います。

―会社や運営について特徴はありますか？

球場のスペースを地域のPRイベントに活用していただいたり、地域のイベントに協賛したり、野球教室を開催したりと、様々なことを行政や地域の方々と一緒にやらせていただいています。

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タクシーに乗れば運転手さんがカープの話を始め、スーパーに入るとカープの応援歌が流れ、商談もカープの話から始まる…。広島にはカープが根付き文化となっています。これは今まで球団と地域の皆さまが一緒に築き上げてきた歴史であり特徴だと思っております。

我々にはターゲット層という概念はありません。ファンの皆さん、地元の皆さん、すべての人に喜びを届けたいという想いでやっております。球場は野球観戦だけでなく、人々と触れ合える場であってもいい。皆さんに喜んでいただける場所を提供することが我々の役目だと考えています。

「カープがあるから生活にハリが出る」「カープがあるから辛くても元気になれる」。そんな皆さんに少しでも光を与えられる存在であることが我々のミッションです。

―採用で求める人物像はございますか？

広島と縁のない方や異業種の方でも採用しています。基本的に人物重視です。
人はどう変化するか分からないものです。今、即戦力でなくても長い目でみたら頼りになる人材になるかもしれません。

毎年同じことをやっていたのでは、皆さんに喜んでいただけないので、発想力が豊かで気づきがある方もいいですね。それは企画力に限らず、仲間のちょっとした変化をすぐに感じ取れる力であってもいいのです。また、今はそういった力がなくても、コツコツ成長していける人であれば良いと思っています。地道に粘り強く成長できる方とは個人的に一緒に仕事をしたいですね。

広島県企業の求人や、企業・暮らしに関する情報は、WEBサイト「kakeru広島」をご覧ください。
https://glocalmissionjobs.jp/lp/hiroshima

―社員が企画して形になった事例はありますか？

球場の座席は定期的に改修していて、すべての方に楽しんでいただけるように、様々なバリエーションの席を用意しています。社員が企画したものも多くあります。グッズも毎年同じものを出しているのではなく、都度考えています。当社のオーナーは若い社員にどんどん挑戦させようという考えなので、そういった土壌があります。

―今後のビジョンや将来の展望についてお聞かせいただけますか？

自分たちでできることは、自分たちでやるというのも当社の特徴です。一人で二役も三役もできるようにしてほしいし、そういう組織づくりをしています。

例えば、球場のウグイス嬢も社員がやっております。いろいろな仕事を経験することで、引き出しが増えます。失敗をしても次に活かせますし、5年後、10年後に繋がっていくと思います。球団としても社員としても、“経験”と“育成”が大切です。

10年後、20年後、人口は確実に減っていくでしょうし、子供達の野球競技人口は減少しているという話を聞きます。そういった状況の中、我々はつねに進化しないといけません。皆さんに「また球場にきたい」「ファンでよかった！」と思っていただけるよう今後も継続的なきめ細やかなサービスが必要だと思います。

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会社によっては、お客様との繋がりが見えにくいこともありますが、我々の仕事はダイレクトにお客様を感じられる仕事だと思います。仕事ですから厳しいことも多いのは当然ですが、頑張ることで地域への貢献に繋がっていることを実感できます。カープが広島にあることは重く、大きなことです。今後もこの地で皆さんの期待に応えられるようにしっかりやっていかなければならないと思っています。